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2021-03-01[その他]メンバー紹介 - 古川賢 特別研究員

私は流体力学や拡散現象を記述する偏微分方程式の数学解析に関する研究しています。例えば、プリミティブ方程式をNavier-Stokes方程式から導出する際の正当性に関する数学的な研究を行いました。プリミティブ方程式は薄い領域内の流体の力学を記述するモデルの一つでNavier-Stokes方程式から形式的に導出することができます。プリミティブ方程式の数学的な側面としては、Navier-Stokesでは未解決となっている大きな初期値に対する時間大域適切性が解決されていることが挙げられます。前述の研究からある種のNavier-Stokes方程式に対する適切性を得ることもできています。

他方で粒子フィルタを用いたセルオートマトンのデータ同化に関しても研究をしています。また、データ同化に関する数学的な研究にも興味を持っています。データ同化はカオス力学系の未来の状態を推定するのに大変便利な手法の一つですが、数学的な精密な研究はあまりなされていません。そこで、偏微分方程式論の観点からデータ同化に関する数学研究を行いたいと考えています。

Author: Ken Furukawa

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